御神木の前、儀式を始める前に

ユウがアストラルモジュールのセットをする。

「はい、セット完了。あとはいつもの手順でやるだけよ。

 今回の楔はクロエちゃんでいいんだよね?」


クロエにアストラルモジュールを渡す。


クロエ

「心おきなく一人でゆっくり過ごしたいんだ。一応聞くけどホントに

 クラッター反応はないんだよね?」


ユウ

「お堅いほうのアスカが来そうなトコわざわざ連れていかないって。安心して。」


明日架

「よっしゃ行くぞー!」


儀式を始める寸前


ユウ

「明日架、浮き輪邪魔そうだから持っててあげる。」


明日架

「ありがとう。エロユウちゃん。」


ユウは明日架から浮き輪を受け取り自分の体に通して両腕で抱える。

その際に633.0に来る前にクロエに渡された箱の様なものを取り出し

クロエに向けボタンを押した。

明日架はユウの浮き輪の持ち方をみて

(エロユウちゃん、着いた瞬間に海に飛び込む気なのかなぁ?)

そんなことを思っているとクロエが最後の呪文を唱えていた

「黄昏の眠るしとねへ、我らを招き入れ給え!」

 

海のフラグメントに移動すると御神木は海の中だった。

優、奈々、みあは海に沈んでいき

明日架はビーチボールにつかまって、ユウは浮き輪を装備していたので海面に。


ユウ

「ウフフ」


明日架はユウの方を見て

「ほえ~」(浮き輪そういうことだったんだぁ。)


ユウは3人が溺れていないことを確認し、素早く水着に着替える。

そして海から上がってきた3人を出迎える。


怒っている優

「聞いてないわよ!御神木が海ん中にあるなんて」


ユウ

「言ったじゃん、海ばっかりのフラグメントだよって」


「だからってここまでとは」


そういってユウの方をみると露出度の高い水着を着用していた。

「ちょっ!あんた・・・見せ過ぎ」


ユウ

「ああ、これ?羨ましい?真似してもいいよ。」


「しないわよ!」


奈々

「ずる~いエロユウちゃん自分ばっか水着!」


ユウ

「私はフラグメントの旅人だから、あらゆるシチュに対応できるようにしてるのよ。

 みんなの分も頼んどいたから、このカプリフォーンでね」


携帯電話の様な端末を見せる。

するとドローンがやってきて「ホワイトゴートからのお届け物です」音声を出し

水着の入った箱を置いていった。

 


そして皆水着に着替え海での遊びを楽しんだ。

 

 

その頃ユウのフラグメントではクロエのパソコンに画像データが送られ始めた。

クロエ

「どうやら無事に連れていけたようだね。」


マユキ

「ユウさん、海のフラグメント行ったんですね。」


クロエ

「ああ。」


マユキ

「これであのボート使いますね。」


クロエ

「・・・そ、そうだね。」

 

海のフラグメント

ユウはカプリフォーンという名の端末を触りながら、ホワイトゴートの説明を始めた。

「ホワイトゴートってのはね、AIの名前なのよ。この世界ではね、

共同体ごとに異なるAIがあらゆる生活インフラや物流を管理してるわけ。だから・・・」

 

「ホワイトゴートからお届け物です」とドローンが箱を一つ置いていった。

 

ユウは皆にカプリフォーンを見せながら

「ね?これで依頼したらすぐ来るの。バーベキューの食材ご到着~」

皆はバーベキューの用意をしていると

 

ドローンがまたやってきて

「ゲストの皆様のカプリフォーンを持ってまいりました。

こちらは無料サービスとなります。」

人数分のカプリフォーンを置いていった。

 

ユウ(やはり持ってきたわね)

 

全員がカプリフォーンを手に入れる。


優はそれをよく見る

「なるほどね。でもこの島も誰かのなんでしょ?好き勝手していいわけ?」


ユウ

「ああ、ここね。この世界の私というか、あんたの島なのよ。」


「はあ?」


ユウ

「でもなんか行方不明みたいだから、その子のカプリフォーン借りちゃった~!

 買い物の代金もこれでお支払い~!ウフッ」


「犯罪じゃん!」


ユウ

「私のを私が使ってるだけだし?」


「いやいやそもそも、この世界の私はどうしたのよ!行方不明って?」


ユウ

「細かいことはいいじゃな~い」

(この子はカプリフォーン触らなそうだから・・・)


ユウは優の後ろにまわり、両肩に手を乗せ耳元で誘惑をする。

「ほら、あんたも買い物すれば?服とか試着だけして返してもいいんだし」


優は心が揺らぐ

「んん・・・」

 

そして奈々は自分の映える写真を。みあはゲームを

優は悩みながら服の試着ボタンを押した。

それを確認したユウ(3人の様子がおかしかったら、あの子も帰らないわよね)

 



その頃655.1フラグメント。オペレーションルーム。


マユキ

「あっ・・・」


アスカ

「どうした?何かあったのか?」


マユキ

「えっと、アストラルモジュールが633.0から他のフラグメントに

移動したみたいなんですが・・・」


アスカ

「なに?あの子たち、また勝手に・・・いやあれの使い方は教えていない・・・」

ふとユウの事を思い出す。

「まさか・・アイツが?ちょっとそのフラグメントに行ってみる。後は頼む」

そう言って御神木に向かっていった。

 

 

海のフラグメント

明日架がクロエを呼びたいからメールを送りたいというので

メールの送り方を教えた後

ユウは(そろそろあの子来るかしら?)と思い。

そう思い水着から普段着に着替え海辺から島にある家裏手に移動した。

するとクロエからメールの返事が届いたようだ。

明日架は内容を読み寂しそうにしている。

そんな明日架を双眼鏡で見るユウ

「ああ~ん、ちょっぴり寂しそうな明日架もいいわねぇ」

呟くと後ろから声がした。

「やはりお前か」


ユウ(やっと来たわね)

振り返るとアスカが立っていた。


ユウ

「ん?あら、来たんだ」


アスカ

「話がある。場所を変えたい。」


ユウ

「まぁいいけど」


そう答えると二人で岩場の方へ歩き出す。

ユウは出来るだけ振り向かないように背後を伺うと

ドローンが付いてきてることに気が付く

(私の監視かしら?この子と敵対してるように見せたほうが良さそうね)

岩場に到着すると


ユウ

「何よわざわざこんなとこ・・エッチなことでもされちゃうのかしら~?」

   くねくねしながら言うと


アスカ

「どういうつもりだ?あの子たちを意味もなく、他のフラグメントに連れてくるなんて」


ユウ

「あら~意味ならあるわよ。明日架に喜んでほしくて~

 ああ、あんたじゃないわよ!あの可愛い明日架。クラッター反応のない

 世界に一晩泊まる位いいでしょ?」」


アスカ

「あの子をダシにするな。お前の行動は全て自分がそうしたいからだ」


(あら、するどいわね・・・)
ユウの顔から笑顔が消える。

「へえ~こないだあの子らが決闘したとき、自分の目的のためにほっといた

 アンタがそれ言うわけ?要するに自分のフラグメントを救うためよね?

 それこそ自分のためじゃない? 私ねぇ、いろんな明日架を見てきたわ

 明日架ってフラグメントごとに全然違うの。私好みの可愛い明日架も

    そうでない明日架もいたけど・・・

    アンタみたいに偽善ぽい明日架は初めて!」


アスカは歯をくいしばり怒りを抑えている。

ユウは右手を後ろの方に伸ばすとイコライズメディアが現れる


ユウ

「ムカつくのよねー」


そういうとイコライザーに変身した。

ユウのイコライザーの見た目は右腕だけが

大きい装甲になっている。格闘系イコライザーのようだ。

「私から明日架を奪ったヤツみたいでさ!」

そう言い放つとアスカに襲い掛かる。

アスカはスルリとかわしイコライザーに変身した。


ユウ

「フフッそうこなくちゃ。力ずくで黙らせてみなさいよ!」


アスカがユウに襲い掛かる。

ユウは軽くかわして

「フフ・・・ほら!」と明らかに力を抜いてる攻撃。

それを感じ取ったアスカ

「ナメるな!」

2人とも近接戦闘に移っていった。

 

すると声がする

「何やってるの?」

2人はその声に気が付き声がした方をみると明日架だった。

ユウ アスカ

「あ・・・」

2人は戦いをやめ、すぐに変身を解いた。


ユウ

「あ~明日架!大したことじゃないのよ。私がスカートめくったら

この子がいきなりキレちゃってさあ。」


そういいながら明日架からアスカが見えないようにさりげなく移動し

「ちょっと取っ組み合いしてただけ~」


明日架

「え?スカート?」


ユウ

「そうそうスカート!」

ユウのそんなウソは通用することはなかった。

明日架はアスカの方に視線を向け

「ふ~ん・・・ねぇ、アスカ」


アスカ

「なんだ?」


明日架は親指をたて

「やってよし」


アスカ

「フッ」


アスカはユウにむかって剣を突きつける

ユウは予想外の展開に驚く。

「ええ~?ちょっと~」


明日架 アスカ

「なんてね」「なんてな」


そういうとアスカは剣を収め、してやったりの顔で

明日架は笑いながら優たちの所に戻っていった。

ユウはキョトンとして2人の後ろ姿を見ていた。

「へぇあのお堅いアスカが・・・・・ほんとに・・・」

ユウも元の場所に戻ると明日架たちが楽しそうに話してる姿をみて

「あ~あ・・・つまんないの」

と言いむくれる。

「まぁいいわ。あのドローンには私たちが敵対してると映っただろうし

 次の用意といきますか」

そしてその場を離れ自分のフラグメントに戻った。


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