あくる日、ユウは手紙を書いていた。


クロエ

「キミが手紙を書くなんて珍しいこともあるもんだね。

 しかも言葉が丁寧だ。」


ユウ

「うるさいわね。わたしだって、手紙のひとつくらい書けるわよ。」

クロエはその手紙に目をやると宛名が目に入った。

「・・・灯中 優様」

クロエはユウの額に手をあてた。


ユウ

「ちょっとぉ、どういう意味?1324.5の私に書いてるの!

 作戦よ作戦!」


クロエ

「よかったよ。キミがおかしくなったんじゃないかって心配したんだ」


ユウ

「もう!・・・まあいいわ。そろそろ良い時間ね。じゃあね」


そして大型ゲートに向かった。


ユウ

「マユキ。準備は出来てる?」

マユキ

「いつでもOKですよ。」


ユウは馬車が連結されてバイクに跨る。


ユウ

「じゃあ、行ってくるわね。」

マユキ

「気を付けてくださいね」


ユウは再び1324.5フラグメントに移動した。

 まずはオクターヴに寄り、先ほどの手紙を投げ入れ明日架の所へ。

 

オクターヴの中に居たここの世界のゆうは
何か投げ込まれた事に気が付き、それを見つける


ゆう

「手紙?・・・私宛?」

その手紙を開けてみる。


(突然のお手紙失礼致します。

  先日、銀行強盗の二人組と間違えられ追われた二人がいたと思いますが

 賞金稼ぎの人に捕まってしまいました。今日、保安官に引き渡しに行く際

 この店の前を通ると思いますので、出来れば二人が銀行強盗犯ではないことを

 貴方からお伝え頂ければと思います。

 また、本物の銀行強盗の二人と同行した二人もまた無理やり銀行強盗の手伝いを

 させられるようです。情報によりますと本日エル暁雪銀行を襲うようです。

 賞金稼ぎの人にお伝えくださると幸いです。

 また逃走ルートを下記に書いておきますので

 それも一緒にお伝えください。)

 

しばらくすると

「だーかーらー昨日も言ったけど人違いなんだってー」

という話声が聞こえてきた。

 

ゆうは思わず飛び出し

「待って!その子の言ってることは本当よ。本物の指名手配犯じゃないわ!」

そう言って3人を止めた。そして手紙に書いてあったことを伝えた。

 

その頃、明日架、優、そしてこの世界のナナはナナクロの家の外で

ここにいる子供たちが朝食を摂っている姿を見ながら話をしていた。

子供たちの人数に対して食料が少ないのは一目瞭然であった。


ナナ

「この子たちに我慢させてばっかなんだよね・・・」


そんな話をしているとバイクの音がする。

バイクの音の方に目をやるとそこにはバイクに乗ったユウ

「はぁーい明日架―。おっはよぉー。これがあれば何でも運べちゃうよー。」

 

それをみた明日架は優の顔を見て笑顔になる。

何かを感じ取った優。

「待って明日架!その言葉考え直して!」

ナナの方を見る明日架。

「やるっ!銀行強盗でも何でも協力する!」

優は片手を顔にあて

「あ゛あぁ・・・」

 

時は流れ

 

明日架たちはお金の沢山はいった袋を馬車に積んで逃走を開始していた。


明日架

「アディオース!」


あれほど犯罪はダメとアスカ責め立てていた明日架が一番ノリノリである。

しまいには馬車から体を乗り出し

「ゴーゴー!エロ優ちゃん、もっと飛ばしてー!エクスタシーの彼方までー」

ユウをあおる。


優はそんな明日架を馬車の中に引っ張り入れ明日架を叱る。

「明日架!調子に乗りすぎよ!」


そんな明日架を見てユウは

「フフ・・・ほんと明日架って」

そう呟くと、どこからか掛け声がする。


「ハイヨッ!」

ユウはその方向に目をやると

馬を駆るここの世界のアスカが目に入る。

「ハイヨッ!ちくわぶ号!」


ユウ

「あら、あっちのアスカもなかなか・・・とか言ってる場合じゃないか」

ユウはアクセルをあけ、スピードをあげた。

すると前方の岩山から樽が落ちてきて地面に叩きつけられると樽が壊れ

油が地面一面に広がった。

 

ユウは岩山の上に目をやると奈々とクロエの姿があった。

(あの手紙信じてくれたみたいね)

 

ユウ

「もうちょっと遊べるとおもったんだけどなぁ」

そういうと馬車との連結を足で外し

「チャオ、明日架!」

油の池をかわして走り去るユウ。

 

馬車が切り離された事に気が付いた明日架

「えっ!?何それ!?」

その直後、油の池になっている地面が目に入る。

「えぇえー」と声をあげた瞬間に馬車が油の池に突っ込みスピン。

馬車がバラバラになった。

 

そこに馬にまたがった賞金稼ぎのあすかが銃をかまえ

「手を上げながら出てこい。」

馬車の幌から顔をだす明日架。

「いてて、アッあたし!」

明日架の顔を見て驚く賞金稼ぎあすか

「私と同じ顔!!」


岩山から奈々とクロエも駆けつける。

 岩陰からその様子を伺うユウ。

(うん、みんなケガとかなさそうね。さすがマユキ。キレイにバラバラになったわねぇ。)

 

「全員、手を上げてください!!」みあの声だ。


ユウ

(あらあら、後輩ちゃんに銃突きつけられちゃってるわね)


みあは全員の顔を見て驚く。

「ええっ、先輩たちがいっぱい。あの・・・銀行強盗ってもしかして・・・」

その言葉に明日架たちは必死に否定をしていると

この世界の、みあの上司の保安官も駆けつけてきた。

「そこの七人。全員銀行強盗の現行犯で逮捕する。」

七人全員が驚く

「えぇーっ!?」

 

ユウ

(全員逮捕。読み通りね。さぁ次ね)

そしてユウはバイクを次の目的地にむけて走らせた。


時は流れ・・・

 

 

ユウは裁判所の職員に扮して裁判所に潜り込んでいた。

迫間保安官とみあを見つける。

迫間

「俺はちょっと用がある。シルバーストーン、お前は先に法廷に入っていろ。」

みあ

「え?あっ・・・はい」

迫間保安官とみあは別れた。ユウは迫間の後を追った。

すると明日架たちの裁判を取り仕切る氷石判事と会い話を始める。

氷石

首尾よくやってくれたわね。迫間保安官。」

迫間

「氷石判事の頼みとあっては・・・まあ指名手配犯と賞金稼ぎをグルに

仕立て上げるのも簡単でしたがね」

氷石

「若くて可愛らしい少女たちの決闘。きっと注目を集めるわ。たとえ決闘が無効になって

 全員射殺されても、それはそれで刺激的な展開になるわ」

氷石判事は事情があって何としても決闘の判決を出し
決闘当日、決闘場に大勢の人を集めたいようだ。

 

ユウ

(なるほど。そういうことか。判決は決闘で決まりってことね。 うん?)

ユウは二人の近くに裁判所の職員がいることに気が付く。よくみると知ってる顔だ。

ユウ

(あら、あの子。・・・ふーん。じゃあ後は・・・)

ユウはその場を去った。

 

そして裁判は終わり法廷から迫間保安官が出てくる。

後を追うようにみあも出てきて階段を少し降りた所で迫間保安官に問いかける。

階段からは死角になる所でその様子を見守るユウ。

みあ

「迫間保安官!どうしてあんな嘘を?」

迫間

「嘘?」

みあ

「全員がグルなんて・・・」

迫間

「俺は自分が見たことをそのまま伝えただけだ。彼女らはみな親しげに話していた」

みあ

「でも、それは理由があって・・・」

迫間

「強くなれと言ったはずだ、シルバーストーン!

 かくあるべき状況のために、少しの矛盾と犠牲に目をつぶる。それも強さだ。」

みあ

「でも・・・保安官は、本当の正義を行えるのは我々だけだって・・・」

迫間

「正義さ、俺なりのな。あの判事は俗物のクソだが、従ってりゃ色々うまく運ぶ。

 ナイーブなカワイ子ちゃんにはわからんかもな。帰って留守番でもしてろ!」

 

ユウ

(みあちゃん、あなたの想い描く強さ、正義を貫きなさい。)

 

迫間保安官は階段を下りていくと裁判所の職員とぶつかる。

迫間

「気をつけろ!!」

裁判所の職員

「申し訳ありません」

保安官の言葉に納得のいかない、みあ

「保安官!やっぱりこんなの・・・」と言ったところで

迫間保安官とぶつかった裁判所の職員がみあの前に立ちはだかる。

裁判所の職員

「シッ!!」顔の前に人差し指を立てた。その顔は知ってる顔だった。

アスカ

「しばらくおとなしくしてろ」

みあ

「えっ!?」

「あすか・・さん!?」

アスカ

「やはり今回はお前が楔だったか。被告人の顔ぶれを見て驚いたぞ。

 どうやってこの世界の周波数を?」

みあ

「それはラジオのリクエストで。そんなことより先輩たちを!」

アスカ

「わかってる・・だが、今騒がれたら全てが台無しになる。

 この世界のクラッターを倒すチャンスなんだ。いいな、お前は何もするな」

 

そういってアスカは去っていった。

 

ユウ

(クラッターを倒すチャンスが台無しになる?・・なんか気に入らないわね)

 

そしてみあは裁判所の外に出る。ユウはその後を付いていく。

みあが外に出たところで立ち止まると何かが飛んできて、みあの顔に。

「あっ」

それを手に取るとこのフラグメントに来る前にアスカが返していた下着だった。

「あっ・・これって」

すると箱を抱えた裁判所の職員が走ってきて

「すいませーん。飛んでっちゃって」

みあはそれを職員に渡す。

箱の中をみると明日架たちの私物が入っていた。

 

ユウ

(マユキ、この世界では裁判所の職員なんだ)

 

マユキ

「ありがとうございます。」

みあ

「あの、それって‥事務所に届けるんですか?」

マユキ

「はい」

みあは自分の保安官バッチを指さし

「私に任せてください」

マユキはそれを見て

「じゃあお願いします。」

そういってみあに箱を手渡す。

 

ユウ

(アストラルモジュールも入ってるわね。グッジョブよマユキちゃん

 アストラルモジュールが、みあちゃんの手に渡ったし・・・)

 

ユウはすぐにバイクに跨り、決闘場に向けてアクセルを開けた。


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